ブログの抜け殻

コロんでコロんでコロなりました

「上(じょう)は来ず」の客にどんどん売れ!

前にも書いたが、「上(じょう)は来ず」。 つまり、最上級のお客さんは、店に上がらずにお金だけ払うお客さんのことである。 

 

店に上がらないから、店のトイレを汚されたり、店内で食べながら歩かれて商品を汚されたり、万引き防止のためにバッグや小物を鎖でつながなければならなかったり、と、ひと昔前の日本では考えられないような店側の被害や負担が、皆無である。 また、店の前の歩道の縁石に鈴なりに腰掛けるような、街の景観を損ねる下品なことも起こらない。 だって、来ないんだから。 来ないでお金だけ払ってくれる客は、つくづく良い客である。

 

このような上顧客の典型的な存在が、デパートの外商顧客であり、銀ブラなんて庶民がするようなセコいことなんかしないで、電話一本で高額な買い物をして、商品を自宅に届けてもらう人たちだ。 まさに、上(じょう)は来ず。 デパートが何としてもつなぎとめておきたい客だ。

 

そう言う意味では、ふるさと納税を使う人や、通販で産地から直接買う人たちも、上顧客である。 

 

もちろん、作ったものを輸出して売ることは、この上もない得策だ。 だいたい、生き物の輸送は骨が折れる。 生き物は排泄行為をするし、食べ物を食べさせないといけないし、文句があるとギャーギャー騒ぐし、輸送中に病気やけがをされると厄介だし、飛行機の機内で騒ぎまくってトイレやシートを汚しまくる二足歩行の野生動物もいる(人間は、そのような動物行為はしない)。 生き物の輸送には大きなコストがかかる。

 

であれば、生きていない物を輸送するほうが、ずっとコストが安いし、気が楽だ。

 

つまり、かつての日本に戻るのだ。 今回は、日本製の工業品に加えて、日本各地の商品や物産に、ストーリーをくっつけて、それらに見合った高い値段で輸出するのだ。 人気がある商品であれば、安売りする必要はこれっぽっちも無い。

 

コンテンツであれば、ネット経由で納品できるから、もっと楽だ。   

 

客にペコペコすればするほど、客はつけあがる。 つけあがる客は、下(げ)の客だ。 上顧客は、余裕があって鷹揚だから、つけ上がらないのだ。

 

その商品/コンテンツの価値に見合った高い値段でが最重要ポイントだ。 皆が欲しがるものであれば、高い値段でも人は買う。 だから、そのような商品やコンテンツを、外部に流出させてパクられないようにブランドや製法を厳格に管理して、高級品として売るのだ。 そして、よそさんたちも「上(じょうは)来ず」の上顧客にしてあげるのだ。 破格の扱いである。 これが本当のオモテナシだ。