ブログの抜け殻

コロんでコロんでコロなりました

オリンピックの代金

以下は次の記事からの引用:東京五輪失敗の根本原因はコロナではない 経済思想家・斎藤幸平 〈AERA〉

巨額の血税を注いで開催される五輪のようなメガイベントの本質を、米国の政治学者ジュールズ・ボイコフ氏は「祝賀資本主義」と呼び、批判している。人々がお祭り騒ぎで浮かれているスキを狙って、政府や開催都市の大型支出によって潤う企業が利権をむさぼり、その大きなツケを国民に背負わせるのが、「祝賀資本主義」である。

 東京五輪では、開幕直後にメダルラッシュのお祭り騒ぎがあったものの、感染爆発というツケがすぐに露見し、自宅療養で人々は見殺しにされようとしている。さらに、4兆円ともいわれる五輪の総費用やコロナ禍の長期化による経済の冷え込みが、これから国民を襲うことになる。喜んだのは、(国際オリンピック委員会会長の)バッハ氏や(パソナグループ会長の)竹中平蔵氏をはじめとする一部の特権層だけ。これが「祝賀資本主義」の残酷さである。

=======引用以上=======

斎藤幸平氏の『人新世の「資本論」』(集英社新書)を読みたくなったよ。

お祭り騒ぎの後、よそ者たちは好きなだけこの地に居座ったあと、巨額の費用の穴を残して、ムクドリのように次のエサ場に向かって飛び去る。 残された私たちには、巨額の損失と、コロナ爆発が残り、やがてそれらの莫大なコスト埋めるための増税が、黙々と働く真面目な人たちにのしかかる。 はなっから五輪開催に冷めていた東京都民(と日本国民)が最後に食い物にされることは、最初からわかっていたんだね。 あの8月15日におじいちゃんやおばあちゃんが感じた無力さを、時を超えて味わっています。

おなじムクドリでも、オリンピック選手の立場って壮絶というか悲惨なものに思えてくる。 とはいえrule violationを平気でしてうろつき回るようなならず者たちなんだよね、と言われても仕方ない存在なんだね。 そうじゃない人たちも少なからずいるんだろうけどね。 メダル獲得者とそうじゃない選手たちの光と影のコントラストが残酷。 残酷なお祭り騒ぎだ。 グラディエーターの時代から変わっていない。

 

ぼんやりぶろぐ