ブログの抜け殻

コロんでコロんでコロなりました

お盆

お盆には、死者たちが地元に帰ってくる。 死者たちは、身内やご先祖様だから、お盆の滞在中にそう悪さはしないけれど、すでにこの世界の住人じゃないから、丁重にもてなして、お盆が終わったらきっちり帰っていただく。 そうしないと、この世界で迷われてしまって、お互いに迷惑になるからだ。 身内だから、丁重におもてなしをするけれども、お盆が終わったらきっちり帰ってもらうのだ。 

終わったらきっちり帰ってもらうのだ。

ところが、身内やご先祖様じゃない存在たちも、ドサクサに紛れてこの世界に踏み込んでくることがある。 そういう異界からの存在に限って、こっちが黙っていることをいいことに、キメ式を破り、期限がきても図々しく居座り、「俺たちは特別な存在だ」と好き放題うろつき回り、ほうぼう各地に移動する。 異界の存在は、野生のサルと変わらないのだ。 野生のサルは、人間のほうがサルを怖がっていると、ますます図に乗って人間が住む場所にどんどん侵入してうろつき荒らし回る。 人間が威嚇して、人間が怖い存在だとわかると、人間の世界に入り込むことはない。  

終わったらきっちり帰ってもらうのだ。

もし、異界からの存在がのさばり続けるようなら、一生懸命働いてみんなでちょっとずつ我慢したり気を遣ったりして努力して、たいへんなコストを払って作り上げたこの世界をタダでのっとられ荒らされる前に、こちらから出張って数で圧倒するしかないのだ。 そういうことになってしまっているんだろう、と思う。

 

ぼんやりぶろぐ